東アジアの国
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韓国

大韓民国(だいかんみんこく、:대한민국、テハンミングク)、通称韓国(かんこく、韓国語:한국)は、東アジアの半島国。

アジア東アジアの中でも東方にあり、その領土は本土及び離島3,000島前後で成り立っている。 韓国は「朝の静けさの国」として知られ、長い間、隣国である中国と日本の文化の架け橋としての役割を果たしてきた。韓国は激動の過去の影から抜け出し、世界の経済大国としての地位を確固たるものにしてきた。21世紀に入り、韓国のポップカルチャーは東アジア全域で絶大な人気を博し、観光地としても人気を博している。

地域 編集

韓国は9つの行政地域(道)に分かれている。大都市はこれらの道には含まれず、別扱いされているが、ここでは最も関連性の高い道に含めている。

 
韓国の地図
  京畿道 (キョンギド)
ソウルの周りにその近郊住宅地が広がる。北には非武装地帯と板門店(はんもんてん、韓国語:판문점 パンムンジョム)がある。
  江原道 (カンウォンド)
雪岳山国立公園(韓国語:설악산국립공원 ソラクサン クンニプコンウォン)があり、ビーチやスキーリゾートも楽しめる自然のワンダーランド。
  忠清北道 (チュンチョンプクト)
山と国立公園に囲まれた内陸県。
  忠清南道 (チュンチョンナムド)
韓国の西の中央にあり、水田で構成された平坦な地域。主要鉄道路線と高速道路が合流する地点で、旅行者の間では温泉地としても知られている場所だ。
  慶尚北道 (キョンサンプクト)
安東市(안동、アンドン)、慶州市(경주、キョンジュ)、鬱陵島などを含み、歴史的・文化的遺産が豊富な韓国最大の道。
  慶尚南道 (キョンサンナムド)
韓国人の多くが夏休みを過ごす豪華な海辺の都市とビーチで知られている。釜山を含む。
  全羅北道 (チョルラプクト)
ビビンバ(비빔밥 ピビムパプ)は全州市の名物。
  全羅南道 (チョルラナムド)
美しい小さな島々や風景、素晴らしい料理(特に海岸沿いの海の幸)、釣りに最適な場所がたくさんある。光州広域市を含む。
  済州島 (チェジュド)
新婚旅行にも最適な、火山が作り出した島。 花が多く咲いており、乗馬で素晴らしい景色を眺めることができるところもある。

韓国は行政区分としては1つの特別市、6つの広域市、9つの道(のうち1つは特別自治道)、1つの特別自治市に分かれている。

都市 編集

  • 1  ソウル朝鮮語서울)— 600年もの歴史を持つダイナミックな首都は、昔と今の融合を見ることができます
  • 2  釜山朝鮮語부산)— 第二の都市で、主要港
  • 3  春川朝鮮語춘천)— この湖と山に囲まれた江原道の道庁所在地は、日本でも著名なタッカルビやマックッスの町です
  • 4  大邱  朝鮮語대구)— 古くからの伝統と名所に富んだ国際都市
  • 5  大田朝鮮語대전)— 忠清南道の躍動的な大都市
  • 6  光州朝鮮語광주)— 地域の行政・経済の中心地で、州最大の都市
  • 7  慶州  朝鮮語경주)— かつての新羅の首都
  • 8  仁川朝鮮語인천)— 国内で2番目に交通量が多い港で、国内最大の国際空港もあります
  • 9  全州朝鮮語전주)— かつては朝鮮王朝の精神的な首都でしたが、現在は博物館・寺院他歴史的建造物の立ち並ぶ芸術の中心地です

知る 編集

韓国
 
韓国の旗
人口 51,466,201 
面積 100,295 平方キロメートル 
言語 朝鮮語 
通貨 大韓民国ウォン 
電気のプラグ シュコー 
国際電話番号 +82 
時間帯 韓国標準時 
緊急電話番号 112番(警察) 119番(救急隊) 113番(防諜) 
車両の通行側 
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タイムゾーン 編集

  • 日本などと同じく東経135°を子午線とするUTC+9を用いている。なお、サマータイムは導入されていない(1980年代末に導入されたが2~3年で廃止)。

気候 編集

韓国には、四季があるが日本などの近隣国とは違い冬の寒さが特に厳しい。気候帯では亜寒帯や温帯に属する。このため時期によって必要な衣類などが異なるため注意が必要である。

通貨 編集

  • 通貨はウォン(Won、₩)。
    • 国内で使用可能な通貨はウォン。一部でドル、ユーロが使用可能です。
    • 国際線就航空港、国内主要都市の銀行で両替が可能。地域によって取り扱えない通貨があるため注意が必要です。

着く 編集

韓国は日本から日帰りで行くことができる数少ない国であり、飛行機を使えば羽田空港からも日帰りで行くことが可能です。

査証 編集

韓国国民および再入国許可所持者以外は、基本的には査証(VISA)が必要です。ただし査証免除諸国・地域の人が商用、会議、観光、親族・知人訪問等を目的とする場合で条件を満たす場合は査証は免除されます。

詳しくは韓国/査証免除国_地域を確認のこと。

飛行機で 編集

目的の都市にもよりますが、関西国際空港福岡空港からはソウル釜山に行くことができますし、新千歳空港CTSIATA)や仙台空港SDJIATA)、那覇空港OKAIATA)など全国各地の多数の空港がソウルへのフライトを運行しています。

日帰り旅行をする場合、関東地方ならば成田空港羽田空港などを利用しますが、十分に韓国を満喫するならば朝は非常に早く起きなければなりません。早朝1時や2時のフライトという場合が多いです。関西地方ならば関西国際空港が利用でき、こちらの場合は朝5~7時発のフライトで十分観光することができます。どの場合にも帰国時間は遅くなり、現地の滞在時間は長くて半日かそれより短いことに気を付けてください。

移動する 編集

飛行機で 編集

韓国国内には、8つの国際空港を含め、7箇所(軍用を除く)の国内線空港があります。詳細はそれぞれの地域のガイドを参照。韓国国内では大韓航空(KAL)、アシアナ航空(AAR)をはじめとした航空会社が各地を結んでいます。

国際空港 編集

その他の空港 編集

鉄道で 編集

韓国において、鉄道は主要都市をはじめとした各地を結んでいます。国有鉄道が主にKORAIL(韓国鉄道公社)、公営(自治体)または民営鉄道です。鉄道事業者間での直通運転を行っている場合もあります。

KORAIL 編集

KORAIL(コレイル・コーレイル)は韓国鉄道公社のことで、KTXを含む全国(済州自治道を除く)で運行を行っている鉄道線です。

韓国国外の居住者向け(韓国国民の場合は、韓国国外に永住権を持つなどの条件がある)に、コリアレールパスという一部路線を除く全線乗り放題切符というものがあります。コリアレールパスは韓国国内では販売していないので、あらかじめインターネットか指定販売所で購入手続きを済ませる必要があります。

都市鉄道 編集

KORAIL以外が運営・運行している地下鉄・ライトレールを一般に都市鉄道と呼んでいます。基本的に単一会社により鉄道事業を行っています。以下に述べるのは主な都市鉄道事業者です。

  • ソウル都市鉄道
  • ソウルメトロ
  • 仁川メトロ
  • 大田都市鉄道
  • 釜山交通公社
  • 大邱都市鉄道
  • 光州都市鉄道

なお上で挙げた企業は全て公営企業です。

バスで 編集

主要都市間、都市内はバスが利用できます。ただし、全羅南道と済州特別自治道の間では自動車用の橋もトンネルも無いため、フェリーなど別の移動手段が必要です。

船で 編集

長距離及び離島へのアクセスでは船が利用できます。また各地には遊覧船等の観光も目的とした船も多く運航しています。

車で 編集

自動車および二輪車の通行方法は右側通行です。

自動車の運転には、運転免許が必要ですが韓国はジュネーヴ交通条約の締結国であり、締結国が発行する国際運転免許証を持っている場合は、有効期間に限って運転が可能です。 また、スイスドイツフランスベルギースロベニアモナコ台湾の運転免許保有者は運転免許証の原本と大使館などの指定されたものが行った翻訳文を携帯すれば、運転することができます。

運転する自動車は、国際運転免許証において許可された範囲であれば、自己保有車両・レンタカーを問わず運転することが可能(営業運転は不可)。ただし原動機付自転車を運転する場合、韓国の運転免許証とことなり自動二輪車(国際運転免許証上の区分A)が付与されていなければ運転することはできません。

観る 編集

アジアの観光客、特に隣国の日本の人は長い間、韓国をショッピング、グルメ、そして観光の三拍子そろった旅先として認識してきました。実際、新型コロナウイルス拡大前にはアメリカ合衆国に次いで2位の旅行者数、パンデミックによって観光客が大幅に減った2021年もアジア域内でインドに次いで2位の旅行者数を誇っています。西洋でも、比較的新しく知られた旅行先ではありますが、近年急速に人気を集めています。これには十分な理由があります。韓国は、古代アジアの歴史と、現代国家の技術による便利な設備が最高にに組み合わされている国の一つです。あまり面積が大きな場所ではありませんが、幅広い見どころがあり、またインフラも充実しているので移動も容易です。

  • ソウル — ほとんどの旅は、この眠らない町、ソウルから始まります。何世紀もの間にいくつもの戦争を経験してきたこの首都は、かつてないほどに強くなっています。「漢江の奇跡」(Wikipedia)を起こしたソウルは、現在では世界でも有数の大都市経済圏です。この国の産業の中心地であり、K-POP発祥の地でもあり、韓国のナイトライフと高級レストランのホットスポットであり、数え切れないほどの博物館もあります。国立中央博物館(朝鮮語국립중앙박물관)の歴史と美術のコレクションは素晴らしく、ここを訪れれば一日が有意義になるとまで言えます。ソウルはその歴史を再発見し、都市公園を整備し、その魅力は今尚成長中です。ソウルの繁華街は、朝鮮王朝時代の街があった場所で、景福宮(キョンボックン、경복궁)、昌徳宮(チャンドックン、창덕궁)、光化門(クァンファムン、광화문)などの王宮・城門があります。城壁に囲まれていて、有名な南大門(正式名称は崇礼門)はそこにある8つの門のうちのひとつで、非常に重要な見どころでしょう。夜の盤浦大橋(반포대교)は月光レインボー噴水によって美しい色に染まり、汝矣島(ヨイド、여의도)には63階建てで有名な63ビルの他にもローラーブレードやサイクリングを楽しめる素晴らしい公園があります。その他、秘苑(비원)、西大門(서대문)、テディベアミュージアムと、テディベアミュージアムのあるNソウルタワー(N서울타워)など。都会の喧騒から離れたいならば、地元の人に混じりながら、韓国の都市開発の一つである清渓川(チョンゲチョン、청계천)地域に行くか、仁寺洞(インサドン、인사동)の伝統的な茶屋でアフタヌーンティーを楽しむのがおすすめです。
  • 釜山 — 韓国第2の都市で、最も重要な港。韓国の夏の首都とも呼ばれていて、韓国人はこの街の素晴らしいビーチ、シーフードレストラン、祭りに集います。釜山の雲台海水浴場(朝鮮語해운대해수욕장)は韓国で最も有名で、夏の南フランスカリフォルニアに匹敵する雰囲気があります。
  • 非武装地帯(DMZ)— 1953年7月27日、停戦協定により南北の境界線上に2kmの非武装地帯(DMZ)が設定されました。板門店あるいは共同警備区域(JSA)は「休戦の村」で、観光客は北朝鮮と韓国を敵意なしにみることができます。ここでは、軍事境界線(MDL)と呼ばれる境界にある建物に入ることも可能です。国境線は北朝鮮と韓国の兵士が冷たく対峙する境界にあります。このツアーでは、かつて両国間のアクセスルートとして使われた帰らざる橋も見学します。また、1978年に発見された北朝鮮の第三侵略トンネル(長さ1.7 km (1.1 mi)、高さ2 m (6.6 ft)、深さ約73 m (240 ft))もあります。このトンネルはソウルから1時間以内の地点にあり、その距離は44 km (27 mi)を下ります。

食べる 編集

食における北朝鮮と韓国

同じ朝鮮半島で昔は同じ朝鮮という国であった北朝鮮と韓国は、食文化においても非常に似ている。北方と南方で作られる作物は違うものの、晋州冷麺などの韓国の冷麺に対し平壌冷麺や咸興冷麺等北朝鮮の冷麺も存在します。しかし、料理名を言語的な面でみると異なる点も多く、先程の冷麺であれば韓国標準語では냉면ネンミョンでも北朝鮮標準語では랭면レンミョンであるなど若干の差異が見られます。

韓国は、韓国料理( : 한국 요리ハングク ヨリ)と呼ばれる独自の料理があり、キムチ・ビビンバなどに代表されます。韓国料理では五味・五色・五法が重要視されています。五味とは甘さ・辛さ・酸っぱさ・苦さ・塩辛さを指し、五色とは白・黒・赤・緑・黄を指し、また五法とは焼く・煮る・炒める・蒸す・何もしない(生)の5つを表しています。伝統の韓国料理にはスープが多く、キムチチゲ( : 김치찌개)・ソルロンタン( : 설렁탕)・クッパ( : 국밥)・タットリタン( : 닭볶음탕)などがあります。日本で有名な料理としてはキムチ( : 김치)やナムル( : 나물)、チヂミ( : 지짐이)、さらにはビビンバ( : 비빔밥)などがあり、冷麺( : 냉면)や韓国のり( : )等も有名でしょう。ビビンバは海州ビビンバなど北朝鮮でも食べられており、韓国のビビンバとしては全州ビビンバや黄登ビビンバ、晋州ビビンバが挙げられます。

飲む 編集

泊まる 編集

安全を確保する 編集

ここでは韓国に滞在するうえで注意するべき点を紹介します :

  • 高い金額を請求するタクシー
  • 車は右側通行
  • エスカレーターは左側優先
  • 歩道を自動車やバイクが通ることもある
  • 冬に雪が降ると道路が凍る
  • ぼったくりがよくある
  • 屋台などの食品衛生
  • 市街地で頻発するデモ
  • スリ・盗難
  • 屋台で食べるとき、日本人観光客だとわかるとスープをくれる場合があります。しかし、そのスープは辛いので注意が必要です。
  • 軍事境界線の北側には、「北韓」つまり北朝鮮があり、北朝鮮との戦争(朝鮮戦争)は休戦しているだけで今でも続いています。
    • 軍事施設や交通機関などを、むやみに写真に撮ってはいけません。