ヘルプ:VCardの書き方
ウィキボヤージュの記事の大部分は、観光スポット、ホテル、レストランなどに関する情報で構成されています。私たちはこれに統一デザインのツール {{vCard}} を使用し、従来の「Listing」テンプレートから切り替えました。この記事は、vCard とは何か説明し、その使い方をまとめます。
vCardテンプレート
編集ウィキぺディアによると、「vCard」とはプログラムやデバイス間のデータ交換の簡素化を目的とした「電子名刺」だそうです。そこでテンプレートの出番で、ウィキボヤージュにvCard を導入する根拠はこれくらいです。データ交換ができて多用途で機能的である分、パラメータが多く、そのせいで最初は手に負えないのではないかと感じるかもしれません。大丈夫、入力を容易にする補助機能もあります。
テンプレートの構造と使い方
編集複雑なテンプレートの詳細な解説はTemplate:vCardページにあります。パラメータの洪水を予測して怖がることはありません。アシスタント機能ががサポートしますし、テンプレートの解説文には微調整の方法も書いてあります。ただし次の基本原則の最初の2つだけはお忘れなく。
|name=
と|type=
を必ず指定すること。読者もウィキボヤージュも、対象が何なのか、何と呼ばれるか知りたがるからです。- vCard は独立したインライン要素であり、それを置いた文章には表示されないこと。特殊な事例に対処するには、この見出しの後半にお役立ち情報があります。
- vCard はほとんどの場合、個別の節に項目の一覧として表示されること。たとえば「食べる」欄に以下のコードを書くと、1番目の vCard ができます。
* {{vCard | name = 菩提樹 | type = restaurant }}
- ただし、このコードを覚えなくて良いのです。以下で説明するように、構文を知らなくても入力オプションの一部は書けるという利便性があります。
作成と変数の記入
編集スクリーンショットと説明は、デスクトップ版の画面でデフォルトのベクタースキンを使った事例です。その他の外装や、モバイル版の特別な機能については、このセクションの最後で詳しく説明します。
Listing Editorを使う
編集vCard を書くには、節の見出しのそばにある[Edit]
ボタンを押して[リストを追加]
リンクを使います。ただし vCard を使える節だけ(例:{{泊まる (ドイツ語版) }} etc.)、このリンクを置いてあります。エディタはまた、「場所」の記事に限定してこのリンクを置こうとします。そのため、「旅の話題」や「地域」の記事には現れません。プログラムには小見出しがあり(subheadings)、記事の種類によっては多用してリンクを認識しやすくしています。
見出しのうち 場所 、その他の行き先 、都市 、地域 、島 などがあると、地域の記事の一部と解釈され、エディタは使えません。別の場合だと、同じ節の中の記述の順序をコントロールしたい、あるいは手作業で vCard を書き込みたいのに、vCard のリンクがない場合は、最初に各種の vCard を転写してから作業を始めたいとします。こういう場合は、まず最小限の vCard {{VCard|name=<Name>}}
を挿入して、その節を保存します。次にもう一度、編集モードで開き vCard のリンクを活用してデータを書きます。
vCardの編集はダイアログ中、これを作成した直後もしくは vCard の右に表示される (編集)
リンクを押した時に開きます。個別のデータ入力欄は、通常は項目名が意味を明白に指していて、また値がない場合にグレーでプレースホルダを示します。欄に入力すると、書式マニュアル(フォーマット、説明の種別)ならびに文字配列の規則(保護してある領域)に注意してください。対応するヘルプページ、関連プロジェクトへのリンクはこの記事の最後にまとめてあります。ところで、特殊なデータ入力欄について、以下に簡単に説明しておきます。
- 名称(Name) – 名称は必ず書きます。必要に応じて、ウィキデータから取り込むことができますが、後で変更しないつもりで記入します。ウィキ文でも指定が楽で、読み取るときも簡便です。
- 種類(Type) - その対象物を分類するのが、この入力欄です。vCard の横に自動で配置される数字入りのアイコンも、動的地図内のアイコンも、この種別(type)によって塗りつぶしの色が決まります。{{泊まる (ドイツ語版) }}(Unterkunft)のように、大雑把な種別がありますが、できるだけ、これらを使わずにもっと細かく分かれた種別を使いましょう。例えば {{ホテル (ドイツ語版) }}(Hotel)あるいは{{リゾート (ドイツ語版) }}(Resort)などです。オプションとして検証ツールを使うと、vCard にあまりにも一般的な種別を選んだ場合、警告を表示します。あるいは該当する種別がない場合、新しい種別をリクエストする方法は変更の申請を参照してください。種別の入力欄に文字を打ち始めると、自動補完機能で有効な種別名の候補が現れます。現状で採用している種別の総覧は、 マーカ/種別(ドイツ語)が参考になります。
- ウィキデータ(Wikidata) – データベースにオブジェクトのエントリがある場合、この欄に対象物の ID を記入します。データ入力欄には、オブジェクトの説明をウィキデータから検索する機能があり、表示してプレビューします。データを入力すると一覧が作成され、そこからオブジェクトを選択します。
- {{自動 (ドイツ語版) }}(auto) – このオプションを有効にすると、自動的にウィキデータからオブジェクト関連のデータ全件を検索して表示します。このオプションを無効にすると、語彙素の識別子(Wikidata ID)は情報提供のみを目的として利用できます。ウィキデータの使用の詳しい情報は、次の節で説明します。
- {{住所 (ドイツ語版) }}(Adresse) – ウィキデータから抽出しない場合は、対象物の住所をここに記入します。住所は省略せずに書いてください。(つまり郵便番号と都市名から書く)
- {{住所 (ドイツ語版) }}ならびに
{{経度 (ドイツ語版) }}(Longitude) – ここに位置座標を記入しますが、この欄に小さな仕掛けがあります。多くの場合、ウェブサイトから緯度経度をコピーするとカンマで区切り、文字列の形に整えます。その文字列を丸ごと、テンプレート:Em欄に記入。この入力欄は、これだけ記入すると({{Key press|tab}}<!-- {{Key press|tab}} -->
またはマウスをクリック)、小数点以下の数字は自動的に{{長さ (ドイツ語版) }}(Länge)欄に移入されます。
- {{特徴 (ドイツ語版) }}(Merkmale)、{{営業時間 (ドイツ語版) }}(Öffnungszeiten)、{{価格・代金 (ドイツ語版) }}(Preise)、{{支払い方法 (ドイツ語版) }}(Zahlungsarten) – 現在、vCard が対応する詳細情報は非常に多くなり、別途、それらの記録専用のヘルプ記事を以下のように用意しました。
編集に使える{{支払い方法 (ドイツ語版) }}(Zahlungsarten)のリンクは、いくつかの種類があります。それぞれの機能から、貨幣の記号などの入力が楽になります。国ごとに違うものもあり、ウィキデータ掲載の通貨の記事を検索して取り出します。
- 電話番号の数字の右をクリックすると、国別番号を簡単に入力できます。
- 説明欄の左側にはドイツ語キーボードでないと入力しにくい文字を置きます。
- ウィキデータを参照した情報に続き、リンクが2件。1つ目はウィキデータにある語彙素に飛びます。2つ目はvCardからその語彙素を除去します。
- 経度・緯度の後には地図検索のリンク。押すと、新しいタブかウィンドウで地図が開きます。拡大して場所を見つけたら、クリック1回で座標をテンプレートに取り込めます。詳細はヘルプ:座標の決定(ドイツ語)でも確認できます。
- 価格の横の後にあるリンクは、現地通貨や、複数の標準通貨の記号を挿入するためです。
{{状態 (ドイツ語版) }}(Status)という領域に、チェックボックスが2つ。左側はページを保存する時に vCard を除去するため、右側は記入内容が最新だと示します。記事を表示した時に、この欄にデータの記入日を年月日で表示します。
末尾に置いた{{ボタン (ドイツ語版) }}(Hilfsbuttons)は一目瞭然です。保存する前にプレビューの表示も可能です(スクリーンショットを参照)。
ウィキデータを使う
編集ウィキデータ (ドイツ語版) の応用にはいくつかの利点があります。例えば、データは他の言語版やプロジェクトでも利用でき、またデータ更新はウィキボイジャーでない人にもできます。日本語版ウィキボヤージュでは、vCardを表示する時にウィキデータから自動でデータを取得しており、(理論上は)常に最新の情報を反映できます。他方、他言語版のウィキボヤージュではウィキデータからデータをウィキボヤージュ内にコピーして保存しているだけなので、自動更新はされません。vCardをウィキデータに連動させることで、編集せずともデータが表示されるたびに取り込まれています。例外はひとつだけあり、vCardの名前だけは常にローカルに保存されたものを表示します(そうでないと、ソースコード内で各vCardが何だったのか識別できなくなります)。
ウィキデータIDが入力されていて自動取り込み機能が無効になっていないなら、vCardがどの情報をウィキデータから取り込んでくるか、確認できます。エディター上で引数は黄色で強調され、それぞれの変数値は灰色で表示されます。したがってローカルのウィキでデータを記入する作業は不要になります。入力欄の右側にウィキデータのマークがついていれば、その値はウィキデータから直接取得できます。エディターで入力できるパラメータの他にも、エディターでは編集できない以下のデータを自動で取得します:
- ウィキメディア・コモンズの対応するカテゴリと、vCardに関するすべてのメディアファイル。コモンズへのリンクは最後に表示されます。
ウィキデータに由来するデータは直接、vCardに記入された情報と比べると、取得に時間がかかります。ただし、ウィキやサードパーティのプロバイダが再利用するときに、いくつかの利点があります。ウィキデータの収集方法と機能は常に更新されるため、ここでは詳しく説明しません。ただし、ウィキデータでどの修飾子でどのデータを収集すべきか、以下のようないくつかの指標があります:
- vCardの名前は日本語、英語、現地語の3言語で指定する方法が最良です。ドイツ語と英語の短い説明文(例:Hotel auf Rügen)も有益です。これは記事上では非表示ですが、vCardエディターでウィキデータIDを入力する際に選択肢として表示されます。
- ウィキデータで住所 (P6375)を保存するときは、常に修飾子として作品または名前の言語 (P407)が必要になります。vCardが二つの言語で情報を扱えるのは、ただ一つこのおかげです。例としてこのオブジェクトを参照してください。
- 電話番号は複数入力できます。固定電話や携帯電話に区別はありません。既定の入力の書式(フォーマット)がありますので、記入するときに利用してください。ウィキデータでは、ボットが新しい入力値の書式を必要に応じて校正しています。
ビジュアルエディターで作業
編集-
vCardテンプレートの呼び出し
-
名前なしテンプレートに記入する
上で説明した VCard エディターは別のアプリケーションであり、使用する記事の編集機能とは独立して動作します。ビジュアルエディターを使って記事を編集する場合、ビジュアルエディターで VCard を開いた後、各項目の入力は統合してあるフォーム・エディタで実施します。そこで VCard を作る場合は、上部のツールバーにある{{挿入 (ドイツ語版) }}(Insert)するダイアログを採用します。基本以外のデータ入力欄は、クリックして追加してください。個々の入力欄の配置は勝手に動かせません。ウィキデータからのデータや事前に作成した種別一覧も使えません。
ビジュアルエディターのヘルプは、ウィキペディアのヘルプ記事も参照できます。 テンプレート:-
その他の外装
編集vCard エディタはデスクトップ版のすべてのスキン(外装)で動作します。場合によっては文字列の [Add VCard]
を記号に置き換えて表示します。どのスキンが利用できるか、ギャラリーにスクリーンショットをまとめました。
モバイル版
編集Wiki ソフトウェアの現在のバージョンでは、携帯電話でフォーム入力による vCard(一般的なテンプレート)の編集はできません。現状では技術面の理由により、vCard エディタをモバイル表示で使うことも不可能です。今のところ、実行可能なオプションは次のとおり1つだけです。
- ヘルプ:スキンの設定 (ドイツ語版) を使います。対応する外装はタイムレス(Timeless) (ドイツ語版) です。
- モバイル機器のページ下部に並んだリンクから、クラシック・ビュー (ドイツ語版) を選んで切り替えます。このスキンは応答型ウェブ・デザイン(英語)で動作するため、モバイル機器ではクラシック・ビューでも使えるし、クラシック表示ならウェブサイトの機能も利用できます。vCard エディタを採用すると、手順は少し複雑ですが機能を使うことは使えます。その見た目は、表示したスクリーンショットでご確認ください(画像番号6番 (ドイツ語版) )。
よくある質問
編集- ……アクセシビリティ、ホテルの星数、提供される料理などの追加情報も表示できますか? – この主題はやや複雑なので、以下の個別のヘルプを参照してください。
- ……vCard の前に何か書きますか? – 連続した段落内では使用を許可されませんが、場合によってはオブジェクトの名前を含む説明文を始めたくない場合があります。または(例:大使館の住所など)文の先頭に国旗の記号を追加したい場合もあります。そういう時はパラメータの
|before=
が便利です。そして対象の前に配置するテキストまたは画像を指定するだけです。 {{Tlc |vCard | name {{=}} 村の教会 | before = 見る価値がある | type {{=}} 教会 | description {{=}} その起源は16世紀にまで遡ります<nowiki>}}
- 見る価値がある 村の教会。 その起源は16世紀にまで遡ります。
{{Tlc |vCard | name {{=}} タイ大使館| before {{=}} {{Flagicon|タイ}} | type {{=}} 大使館 |address {{=}} Hauptstraße 7(ハウプトシュトラーセ7番)}}
- ……vCard の前に何か書きますか? – 連続した段落内では使用を許可されませんが、場合によってはオブジェクトの名前を含む説明文を始めたくない場合があります。または(例:大使館の住所など)文の先頭に国旗の記号を追加したい場合もあります。そういう時はパラメータの
- ……vCard には改行を入れて大丈夫ですか? – 改行にタグ
<tr />
は、使うべきではありません。残念ながら、段落を(改行の記号で)複数に分けることもできません。vCard の後に改行を置いてから、続きの文章を記してください。【vCard がリスト項目の場合は、コロンに続けて次の文を書いてください。→原文をコメントアウト】<dl>…</dl>
タグを作成、テキストを適切にインデント(字下げ)します。ただし、改行後のテキストは直接、vCard 内につながらなくなりました。こうなると欠点は次の2つがあります。- リストエディタに表示されなくなったせいで、そこで変更もできず、ソースコードに切り替えてからでないと編集できません。
- サードパーティのアプリの場合は、プログラムを介して Wiki から vCard を読み取ると、追加の文字列をキャプチャできなくなります。
- ……ウィキデータ情報の自動取り込みは抑制できますか? – 2言語でローマ字表記を採用しており、両方の住所情報の書き方が似ている場合、複数言語の住所表記などの情報を抑制した方がよい場合があります。次にパラメータを明示的に使用し、そのパラメータに値
no
を書き込みます。例えば:|address-local=no
。座標の手順は少し異なります。オブジェクトを選択させないためにテンプレートのソースコードに|show=none
と書き込む必要があります。vCard エディタでは、右側の列のオプションでプロセスを制御するオプションがあり、「表示オプション」の「座標なし」を選択します。 - '……記事内の vCard を参照しますか、それとも再利用しますか? – vCard 全体を複数回、自動的に提示することはできません。ただしテンプレート Marker Copy (ドイツ語版) では、記事内のクリック可能な番号シンボルを複数回、指定する選択肢が有効になります。これにより記事内の重複も避けられます。ウィキデータを使用する場合、その効果は特に高まります。
- ……vCardの順序は影響しますか? – リンクに
[vCard を追加]
して常にオブジェクトを最後に追加します。順序を変更するには、従来の方法でその文節を再編集し、対応するテンプレートの文字列を手動で配置し直す必要があります。 - ……vCard を削除したいですか? – 編集ダイアログの説明欄の下に、vCard を削除するオプションがあります。
小さなヘルパー関数
編集一部のヘルパー関数として、vCard に関する追加情報と拡張機能があります:
- インターフェース変更ガジェット(ガジェット - セクション - 表面を変更)
- ⧼Gadget-Inhalte von Wikidata markieren⧽(ガジェット - ウィキデータの掲載内容をマーク)
- ⧼Gadget-Anzeige von vCard-Fehlertexten⧽ – 何かを間違って入力した場合にエラー・メッセージが表示され、どの vCard が影響を受けるのか対応がわかります。(ガジェット - vCard エラー テキストの表示)
- ⧼Gadget-Anzeige von vCard-Pruefempfehlungen⧽ – 追加の推奨事項を vCard の後ろに表示、限定条件はあまりにも一般的なタイプを使用した場合。(ガジェット - vCard エラー テキストの表示)
スクリーンショットには、ヘルパー関数を使うときの表示を色分けして示してあります。
- 赤色:vCard の外の文字列は解説
- 黄色:種類にグループ名が指定されており、より具体的な種類が推奨されています
vCardを数回使用する
編集異なるファイルを同じターゲットにリンクしたい場合があります。たとえば都市または地区の記事で説明する重要な観光スポット、より高次の地域記事で言及したり、トピックの記事で参照する場合などが含まれます。データの保存先はウィキデータが望ましく、メンテナンスが1回だけで済むし、別の記事に vCard テンプレート全体をコピーするだけです。
パラメータには、従来よりも長い説明文を含めることも可能になり、他のウィキボヤージュの編集者が関与する可能性のある場合、出典記事を明記してください。そこでは二重角括弧を使用した内部リンクの使用もでき、それで十分です(こちらの説明も参照してください(メタウィキから移動済み)。
変更の申請
編集vCard の変更や調整は、まず手順として水茶屋に提案してください。以下の場合は必須です。
- 新しいタイプを希望する場合。既存の長い一覧に目を通すと、特定のタイプに足りないプロパティがあって補足できる場合もあるかもしれません。
- 通貨のリンクは国単位では提供されません。
- VCard リンクのページ内の表示がない件は、将来はどの記事の見出しにも表示されるようになる見込みです。
機能の変更には、まず準備として広範な議論と技術的な検討をお願いします。
脚注
編集
関連項目
編集ヘルプページ
編集- VCard/特性の指定(ドイツ語) – オブジェクトの特性を指定する方法。
- マーカー/タイプ(ドイツ語) – オブジェクトの項目に使用できるタイプ。現時点の一覧。
- 電話番号の指定(ドイツ語) – 読みやすさのためのガイドライン。一貫性を保つには。
- 改行の制御(ドイツ語) – 空き行を保護するには。
プロジェクトページ
編集どこに置くか(ドイツ語)
不要なコンテンツ|(ドイツ語)
スタイルガイドに示したアイテムの仕様(ドイツ語)
- Wikivoyage:電話番号 – 電話番号を指定する方法の詳細。